「なにかあればご連絡ください」の「なにか」は?
先日、ある学習会で子どもの緊急医療処置等について
話を聞きました。
自身で病状を上手く伝えられない子どもにとって最も大切なのは
かかりつけ医=主治医をもつ事だそうです。
なるほど! 日ごろの子どもの様子を理解してくれている
医師ならば病状を見分けられるのですね。
以前、本山勤務中に修行中の学僧が始めて棚経に出向く前に
「私は 棚経でいくつか行なっていることがある~」と少しだけアドバイスをしました。
それは、必ずなにかを盗んでくること?
盗むと言っても・・・金品ではありませんよ
その御家庭の様子や家の方の趣味や最近の様子等々・・・
お話の中から大切な事をお聞きして持ち帰ってくる事。
もう一つは、必ず帰りには
「なにかあれば連絡くださいね・・・」と言って帰ってくること
その話をしたら、お寺で生まれ育った学僧の彼は
私に「それって、失礼じゃないですか・・・・」と言ってきた
一瞬 私は彼の言いたいことがわからなかったが
次の瞬間、あっ・・と気がついた
「もしかしたら、彼はお寺から なにかあったら と言ったら 葬儀等不幸があったら・・・」
と思っているのか
すぐに、その誤った感覚を指摘したが
逆に私自身が数年間 言い続けてきた言葉が
檀信徒に誤解されていないか心配になり その年の棚経中は
各家でこの話をしてみたが 幸い皆さん私の思う「なにかあったら」と
理解してくれていて ほっとしました。
ある意味で、お寺はご家庭の主治医なのかもしれません。
日ごろから色々と様子を伺い、その家の色々な状況を理解した上で
様々な相談をうけ 共に悩み解決していく
お寺はよろず相談所
「なにかあればご連絡ください」